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私の英語・履歴書

上田 怜奈(うえだ・れいな) 先生

略歴

山口県出身。大阪外国語大学(現大阪大学)外国語学部卒業。米国公認会計士試験全科目合格。
大学を卒業後、官公庁、外資系会計事務所にて、通訳および国際業務(米国税務)を経験後独立、国際的に活躍するビジネスパーソンのコミュニケーションを支援する事業、さくらラーニングラボラトリ(現:さくらランゲージインスティテュート)を設立。国際会計事務所での会計業務と並行しながら、TACの講座をはじめ、大手企業、大学、専門学校において語学研修、セミナー講師を務める。

Q.人生の中での英語との出会いと関わりについて教えてください。

女性でも手に職をつけて一生働ける、専門性のある職業に就きたい、という意識が10代の頃からありました。医師、弁護士などと比較すると、短い期間でプロフェッショナルになることが見込めそうな、また、ともすれば大学在学中からCashを生み出すことができそうな、通訳という仕事に興味を持ちました。実際は、なってから大変な苦労のある職業だと気付くのですが…(笑)あと、英国のウイリアム王子を報道で見て、「世界にはこんな格好いい人がいるんだ!」と思ったことも、英語への関心を高めるきっかけとなったかもしれません(笑)。
私は山口県の普通の公立中学校・高校に通っており、ネイティブスピーカーの教科助手等はいない環境だったのですが、英語の先生に授業後、英作文の添削をお願いしたり、独学で音読の練習をしたりと、工夫しながら英語の力を伸ばそうとしていました。

通訳になることを志していたので、外国語大学では英語以外の言語、特にこれから伸びてくるアジアの言語を運用できるようになりたいと考えて、母語話者人口の多い(世界3位)ヒンディー語という南アジアの言語(インド)を専攻し、並行して通訳者養成学校に通って、英語のスキルを高めることに努めました。通訳者養成学校に通っていたときには、多くのビジネスパーソンと一緒に学ぶことになり、学生であった自分はまだ何も知らないことを自覚でき、たいへん刺激を受けました。

その後、公的機関での通訳官としての仕事や、会計事務所での国際業務を通じ、契約書など多くの書類に触れたり、様々な会議に同行・出席したりする中で、業務で使用する正確な英語の運用について、先輩方の教えや自分の失敗の経験を通じ、ひとつひとつ学んでいきました。米国公認会計士の試験を通じ、数字を作る背景について学べたのも、会計関連の通訳をしたり、業務を遂行する上で非常に役立っています。

Q.英語の習得について、大きく飛躍したと感じた時期は?

大学生の時に1年間カナダに留学した際、日常の英会話に関しては、会話特有のフレーズや構文を習得できたという点で、大きく力を伸ばすことができたと思います。ただ、留学から帰ってきた後、通訳者養成学校に通っている際に学んだことも大きいと思います(通訳者養成学校は、在学中と社会人になってから、2回通っています)。留学から帰ってきた時点の私は、既にTOEIC® L&R TESTのスコアでいえば900点以上を取得していたのですが、ビジネス、経済など少しでも専門性のある話題になると、聴き取りはできていても理解がままならず、周りの人との議論についていくことができなかったため、CNNやBBCの報道番組を見て知識をつけることを心がけるようになりました。一緒に通訳者養成学校に通っていたビジネスパーソンの方々は、本当に知的な方ばかりで、「自分はまだまだ英語を知らない」ということを自覚したことにより、更に学ぶ姿勢ができ、専門性を帯びた英語、また英語を通じいろいろなことを学ぶ機会に恵まれました。

私がひとつ強調したいのは、「海外に滞在しさえすれば英語ができるようになる」というのは幻想の部分も大きいということです。現在は日本にいながらにして英語を学べるツールが数多くあります。「現状のままの自分では恥ずかしい」「もう1つ壁を越えて成長しないと」といった切羽詰った気持ちがあれば、日本にいても英語の運用能力を伸ばしていくことができると感じています。

Q.上田先生は発音もたいへん綺麗でいらっしゃいますが、日本にいながらどのようにスキルを磨かれたのでしょうか?

やや専門的な言葉を使うと、リピーティングとシャドウイングですね。リピーティングとは、CDなどの音声を1文ずつ止めて、声を出して音声を再現するトレーニング方法です。リピーティングで発音・テンポ・リズムを身につけていきました。シャドウイングは、CD等から聞こえる英語の音声を、一歩後から追いかけて声を出しながら再現していくトレーニング方法です。シャドウイングを行うと、ある程度の分量の英語をretention(記憶保持)する力がつきますし、題材自体を学ぶことができます。私は、通訳者養成学校に通っている頃、授業でも扱われていた、CNNやBBCの音声をよくリピーティング・シャドウイングの題材として利用していました。

当時は東京に出てくる前で、利用している交通機関がそれほど混雑していなかったこともあり、駅のホームなどでもイヤホンをつけて、ブツブツ英語を呟いていました(笑)。第2言語習得理論でも説明されていることですが、関心のある題材で学ぶと、外国語の学習効果が高いということが示されていますので、ご自身の関心のある題材で英語を学んでいただけるように務めております。

Q.英語を学習するうえで大切なことは?

「英語はコミュニケーションツール」とよく言われます。私は、もしも英語がツールならば、そのツールについて正しい知識を持ち、正確に運用できなければならない、と思っています。「英文法なんて多少ブロークンでも、要は通じればいいのでは…」といった意見もあるかと思います。ただ、スピーチや交渉で聞こえてくる英語がブロークンなものだったら、その英語を話す人が属している組織に対して、またその人自身について、周りはどういった印象を持つだろうか、といった点を意識していただきたいと思います。使用する英語の語彙、正確な文法の運用、背景知識といったものが、ビジネスパーソンとしての信用にも関わってくると思います。ですので、信用されうるレベルまでの英語力を身につけていただくお手伝いをするのが、私の仕事だと考えています。

Q.最後に、上田先生の英語講師としての目標を教えてください。

私は国際的な場での日本のビジネスパーソン・研究者の、コミュニケーション力不足を実感しています。具体的に言うと、英語での情報収集(文献、インターネット、該当者と直接話す)とプレゼンテーション力が足りないと感じています。この問題というのは、将来的に様々な分野での日本のプレゼンスに関わってくると思います。私は語学という自分のフィールドから、多くの方々に、国際的なコミュニケーションをとる際のtip(コツやヒント)を伝えることによって、微力なりとも、日本のプレゼンス向上に寄与していければ、と考えています。